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2007年12月

2007.12.28

『LUNACY』★★★☆☆

011 ヤン・シュヴァンクマイエル監督作品の『LUNACY』を観ました。ヤン・シュヴァンクマイエルって、ラフォーレで展覧会をやってた時には観に行ったんですけど、それまではあんまり知らなかったんですよねー。ちょいちょい話に聞くぐらいで。というワケで、“ご覧いただく作品はホラーです”という、シュヴァンクマイエル自身の語りに始まるこの作品も、何とも不思議なものでした。

泊まっていたホテルで悪夢にうなされ部屋をめちゃくちゃにしたジャン・ベルロ。だが、それを“伯爵”が弁償してくれ、馬車で送ってもらうことに。だが豪雨の中で草原に突然降ろされてしまい、しばらく歩くと笑いながら伯爵の馬車が近づいてきて、“冗談だ”とか言ってまた乗せられて、今度は伯爵の屋敷へ連れられるの。

何が何だか分からない中、ジャンはヘンな儀式をやっている伯爵を見てしまい、伯爵を罵り逃げようとするんだけど、それが出来ない。そうこうするうちに、伯爵が発作を起こして死んでしまう。お手伝いと伯爵を葬るんだけど、夜が明けるとなぜか墓場から鐘の音が……

造形作家でもあるシュヴァンクマイエルの創作物が映像の合間に度々出てきて、それが気持ち悪かったりもするんだけど、何とも意味深かったりしてね。とにかく、話の展開も不思議なんだけど、その裏には“自然”“神”“宗教”っていうものが描かれていて、いろんな気持ちも残る作品でした。

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2007.12.26

『それでもボクはやってない』★★★★☆

02 周防正行監督の11年ぶりの新作『それでもボクはやってない』です。日本アカデミー賞に何部門もノミネートされているようですねぇ。

就職の面接に行くためにラッシュの電車に乗っていた徹平(加瀬亮)は、下車駅で痴漢容疑で捕まり、そのまま警察の留置所へ。身に覚えのない徹平はとにかく否認。だけど“認めてしまえば交通違反のようなもの”と警察は執拗に自白調書を取るように仕向け、それでも否認を続ける徹平についた当番弁護士も示談を勧めてくる。

それでもやってないことを認められない徹平は友人・達雄(山本耕史)に連絡。偶然上京していた徹平の母親(もたいまさこ)と達雄は新たに弁護士を依頼。そこから、主任弁護人・荒川(役所広司)と新人弁護人・須藤(瀬戸朝香)との冤罪を暴く戦いが始まるの。

“痴漢冤罪事件には日本の刑事裁判の問題点がはっきりと顕れている”と、須藤を諭すために荒川はこう言うんだけど、まさに映画の後半は裁判の進行と共に、そこに隠れた問題点がどんどん露になっていくんだよね。その理不尽さや不明瞭さといったらね…。

痴漢という犯罪の曖昧さと、曖昧がゆえの弁護の難しさをしっかりと見せてくれる作品。だからと言ってドキュメンタリー的な説明ばかりのものではなく、登場人物それぞれの思惑や感情もしっかり描かれていて、そんなところが秀逸作と言えるところなんでしょう。

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2007.12.25

“クリスマスだよ!'07筋少最終ライブ!ロザリア愛を撃ち殺せ!”@恵比寿LIQUID ROOM

12月23日、2007年最後の筋少ちゃんライヴ、チケットが運良く取れたので、筋肉仲間のM子ちゃんと行って来ました~。今回は整番が真ん中より後ろだったものの、まあまあの番号だったのに、着いてみたら冬ってこともあってかロッカーがソールドアウト。しかし、コートを着て中に入るわけには参りません! ってことで、M子ちゃんとロッカーの上にコートと金目のもの以外の荷物を放置。“これは今日はおとなしくしてろ、ってことなんだよ~”なんつって中に入ったわけですが…

暗転したら案の定前に突っ込むおいらとM子ちゃん(バカ)。「イワンのばか」っちゅうオープニングにテンションも上がっちゃいます。しかもしかも、「電波Boogie」までやっちゃって! 復活してからまだまだ聴けてない曲は多いけど、これは嬉しかった。しかし1年前の復活の時に比べたら、ホントにフツーにバンドになったよなぁ。大槻の歌い出しを橘高が分かりやすすぎるほど合図したりしてたのに、もうそんなこともすっかりなくて(笑)。そしてそして、復活してから聴けてなかったM子ちゃんの悲願、「サンフランシスコ」もやってくれて満足!

2008年は筋少ちゃんデビュー20周年ということで9月に日本武道館公演も決定だよ! 昔M子ちゃんと行った時、1階のステージ端すぐの席で座って観てたら、橘高の集中ピック攻撃に遭ったから、今度もその席がいいね~なーんてアホなこと話しながら帰路に着いたのでしたー。

【set list】
1.イワンのばか
2.モーレツ ア太郎
3.電波Boogie
4.バトル野郎~100万人の兄貴
5.これでいいのだ
6.俺の罪
7.香菜、頭を良くしてあげよう
8.航海の日
9.おもちゃやめぐり(アコースティックVer)
10.日本印度化計画
11.暴いておやりよドルバッキー
12.カーネーション・リインカネーション
13.踊るダメ人間
14.交渉人とロザリア
15.トリフィドの日が来ても二人だけは生き抜く
<encore 1>
16.愛を撃ち殺せ!
17.仲直りのテーマ
<encore 2>
18.Guru最終形
19.くるくる少女
20.サンフランシスコ

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2007.12.20

『敬愛なるベートーヴェン』★★★☆☆

Beethoven_main_rgb ベートーヴェン、あたし好きなんすよね~。ってなワケで『敬愛なるベートーヴェン』を観ました。

1827年、馬車で草原を駆け抜け、死の床につくベートーヴェン(エド・ハリス)の元へ駆け付けるアンナ・ホルツ(ダイアン・クルーガー)の姿に映画は始まる。やがて、夜が明けるのと共にベートーヴェンは静かに息を引き取る――

時は1824年に遡る。演奏会を目前に控え、「交響曲第九番」を作曲中のベートーヴェン。そこへ、病気で仕事が出来ない彼の写譜師の代わりに、作曲科で首席だったアンナがやって来る。女だということで追い出そうとするベートーヴェンだったが、正確な写譜の上に楽譜の訂正までしてみせた彼女を認めて受け入れることに。

そこから昼夜を問わず二人三脚での「第九」の完成を目指し始めるんだけど、不器用で意固持なベートーヴェンと、上昇志向の強いアンナとはぶつかり合いながら徐々に信頼関係を強めていく。しかし、「第九」も完成し演奏会を待つのみとなったある日、事件が起きる――

ベートーヴェンの耳が聴こえないってとこの描き方とか、二人の関係の築かれ方とか、なーんかどことなく不自然で中途半端な感じ。そこが何だか気持ち悪くてね…。だけど「第九」の演奏シーンは圧巻でした。

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2007.12.16

『あるスキャンダルの覚え書き』★★★★☆

Notes_sub 誕生日でレンタル100円だったのでたくさん借りたから書くのが追い付きませーん。というワケで、ケイト・ブランシェット主演『あるスキャンダルの覚え書き』です。

定年間近、真面目な歴史教師=バーバラ(ジュディ・デンチ)の勤める学校に新任の美術教師=シーバ(ケイト)が着任する。その個性的なたたずまいに違和感を覚えながらも興味を抱くバーバラ。

そんなある日、生徒の揉め事に巻き込まれていたシーバを助けたことをキッカケに、急速にバーバラは近づいていく。一緒に昼食をとり、シーバの家に招かれ…とどんどん付き合いが深くなるにつれ、バーバラは自分が書き続けている日記に“親友”だと綴っていくの。

しかしある夜、美術室でのシーバと生徒の情事をバーバラが見てしまってから、シーバを支配するようになっていく。だけどバーバラにだんだんと追い詰められる中で、彼女自身の異常性もあらわになっていき、あることをキッカケに事態は急変する…

これはねー、すげー怖かった。展開の異常性もさることながら、女優陣の演技がね。笑顔の下に隠れた狂気や残虐性、悲しみ…そんな微妙な表情を表現した二人が怖かったです。

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2007.12.12

“REMASTER”@日本武道館

071211_042521 TM NETWORKの久々のライヴ“REMASTER”に行って来ました。…と言っても、ライヴがあったのは12月3日なんですけどねー。11月2日の横浜のライヴもチケット取れてたのに仕事で行けなかったから、TMのライヴを観るのはもう何年ぶりでしょうか。むしろウツの声もしばらく生で聴いてなかった!

FCでチケットを取った席はアリーナ。2番目のブロックの最前列ってことで、なかなか観やすい席! ちょっとドキドキです。

シングルをレコーディングしてプレスして部屋のプレイヤーに入るまでの映像が流れ、いよいよライヴ・スタートです。実はぶっちゃけ、最近出たシングルの音とかにあまり満足してなかったんだけど、やっぱライヴは良かったです。何かTMのシングル・ベスト、って感じの選曲だったような。昔の曲も意外にやってたし。んで、3人のトークもめちゃめちゃユルくて、昔のラジオ聴いてるようで面白かったな。

ウツのVoはやっぱいいよね。TMに関しては、94年の“終了”の時であたしの中でも何となく終了してるので、ライヴに対して今は強い思い入れがなかったりするんですが、ウツの声を聴くとホッとするし惚れ惚れするし聴き入ってしまいます。さらに、今回はグランドピアノだのいろいろ鍵盤を操ってたてっちゃんも良かった。前の“再結成”の時のてっちゃんのあまりの覇気のなさに引っくり返ったんですが(ステージに登場した時ローディーに見えた)、今回はちゃんと“アーティスト小室哲哉”になってた!

だがしかし! 実はこの日も21時から撮影が入ってまして…“いや~楽しかった。アンコール、ワクワク”なんつって、本編終わって時計を見てみると20時半! 開演がちょっと押したとは言え、そんなに時間が経ってるとは思わなかったのに。泣く泣く、その場を去りましたよ…。セットリストを見てみると、アンコールにもあたしの聴きたかった曲がいっぱいあってガッカリ。ラス前のDrソロが長すぎたんだよーだ! しかも撮影の現場に着いてみると、先方の到着が遅れたとかでそっちも押してるし、さらにガッカリ。

でもやっぱ楽しかったので、早くまたTMを観たいですわね。

【set list】
1.オープニングムービー~MALIBU~
2.WELCOME BACK 2
3.Come on Everybody
4.Still Love Her
5.木根ギター&ブルースハープソロ(Girl friend)
6.Human System
7.Seven Days War
8.N43
9.WE LOVE THE EARTH
10.Telephone Line
11.BEYOND THE TIME
12.BE TOGETHER
13.北島健二Gtソロ
14.~TK key solo~Carol~Time to~イントロ
15.TIME TO COUNT DOWN
16.Self Control
17.~そうる透Drum solo~
18.LOVE TRAIN
<encore Ⅰ>
19.ACTION
20.WILD HEAVEN
<encore Ⅱ>
21.Get Wild(Remaster武道館ver.)

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2007.12.08

『クイーン』★★★☆☆

Wall02_800 ヘレン・ミレンが今年のアカデミー賞主演女優賞を獲った『クイーン』です。あたしの星の数が少ないのは、期待が大きすぎた故、でしょうか…。

1997年のイギリス。選挙による政権交代で、トニー・ブレアが新首相に選ばれた年。改革を成そうとするブレアの公約と、王室を敬わないブレアの妻に憂えているエリザベス女王。最初はそんなシーンから始まるんだけど、数日後の夜に事態は一変。すでにチャールズと離婚し王室を離れていたダイアナが、パリで交通事故に遭ったというのだ。

やがて、混乱する王室に最悪の知らせが届けられる。そこから、王室の、国会の、世の中の動きが、実際の映像を交えながら刻々と展開していくの。

ダイアナはあくまでも一般人なんだと頑なな姿勢を崩さない女王に対し、チャールズとブレアの対応、そして大衆の反応…。事故から1週間という中で見え隠れする女王の胸の内が綴られていく。

女王を演じたヘレンは素晴らしかったけど、実際のチャールズはこんなに優しい人かなぁとかいろいろ考えちゃうと、やっぱエンターテイメントの域を出ない作品なんだなって気がしまして。でもまぁ、“映画”であることを考えれば、エンターテイメント足り得る作品ってことで成功なのかも。

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2007.12.07

『モーツァルトとクジラ』★★★★☆

Sub2 久々のDVDは、ジョシュ・ハートネット主演の『モーツァルトとクジラ』です。

一見普通の青年ながら、アスペルガー症候群という障害を抱えて普通の生活が出来ないでいるドナルド(ジョシュ)は、小さな頃から数字に執着して、数字を見ると他のことが頭に入らなくなる。そのため、仕事でも失敗ばかりで長続きしない。

そんな彼が作った、同じような障害を抱える仲間たちのグループに、美容師のイザベルが入ってきた。彼女もまた、人の言葉を文字通りに解釈してしまい、コミュニケーションの上で悩みを抱えていたのだ。思ったことを口にして奔放に振る舞うイザベルに対し、外に出られないドナルドは憧れから恋心に。同じ悩みを抱える二人は、やがて付き合うようになるの。

新しい家を借りて新しい生活を始める二人なんだけど、“普通に”生活をしようとするドナルドに対し、“普通”ではない自分に悩むイザベル。そんな二人の仲は、愛し合っていながらも離れてしまうんだけど…

アスペルガー症候群とは自閉症の一種で、対人関係の障害などが特徴らしい。こういう障害のことに詳しくないのであまり言うのはなんだけど、ドナルドとイザベルのように、相手を求め合いながらもアタマではどうにも出来ないことって、本当に切ないよね。でも二人はそれを受け入れ乗り越え近づこうとする。そんなピュアな関係が可愛らしい作品でした。

モーツァルトとクジラ DVD モーツァルトとクジラ

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2007.12.06

『コマンダンテ』★★★☆☆

Main なんか最近気力がなくて映画を観れてないの…そんな中、試写会が当たりました。『コマンダンテ』なんですが、これは一般公開前の試写会というより、DVD発売直前の試写会、というかたちでしたね~。

キューバ革命の中心人物、フィデル・カストロを、オリバー・ストーンがインタビューし続けるというスタイルのドキュメンタリー作品。カストロは“いつでも撮影を辞められること”を条件に受けたそうだが、実に30時間に及んだインタビューは、一度も止められることはなかったという。

当時の映像も絡めながら、カストロはその当時のことやプライベートのこと、アメリカなどに対して思うことや、同志チェ・ゲバラへの想いなど、オリバーからの質問に答えつつ、時にはかわしつつ、カストロの言葉が紡がれていく。

キューバ革命についてよく分かってないあたしにとっては、理解するのになかなか難しい作品ではあったんだけど(実際会場で寝てる人も、ブロガー試写会としては考えられないほどいたし)、何より見えたのは現在も続くアメリカとキューバの関係の難しさ。映画内で訪れるキューバ各地で物凄い歓迎を受けるカストロに対し、アメリカ人オリバーが移動するには、“自分が引率するのがいちばん安全”と言うカストロ。『バベル』なんかにもあったけど、ホントに一触即発な状態が未だに続く両国の厳しさを改めて思い知った作品でした。

コマンダンテ COMANDANTE DVD コマンダンテ COMANDANTE

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